犬フィラリア症の
お話

毎月1回の投薬があなたの
愛犬を守ります。

どんな病気?どうやってうつるの?

「犬フィラリア症」とは、犬糸状虫が心臓や肺動脈に寄生することによって起きる病気です。犬糸状虫が寄生することにより血液の流れが悪くなって、心臓のほか肺、肝臓、腎臓、血管に悪い影響を及ぼします。

どんな症状がでるの?

成虫が心臓と肺動脈に寄生すると様々な症状が出てきます。ほとんどは慢性経過をたどりますが、まれに急性症状を示す場合があります。

  • 初期症状(軽度)
    咳をする
    運動や散歩を嫌う
    痩せてくる
    毛艶が悪くなる
    食欲が無くなる
    散歩や運動後に失神する
    呼吸が浅く速くなる
  • 症状が進むと(重度)
    貧血(口や目の粘膜が白い)
    腹水(お腹が出てくる)
    血尿(赤みを帯びた尿をする)

検査方法は?

「犬フィラリア症」の診断的検査は「血液検査」が一般的な方法です。

  • 集虫法

    血液を調べ、その中にミクロフィラリアがいるか確認する方法です。

  • 成虫抗原 検査法

    犬フィラリア成虫の抗原があるかを検査する方法です。

感染させないためにはどうすればいいの?

  • 投与期間

    蚊が出始めてから1ヶ月後~
    蚊がいなくなってから1ヶ月後

    毎月、必ず定期的にお薬を飲ませてあげることで防ぐことのできる病気です。

  • ※蚊の発生時期、投薬期間は地域により異なります。

蚊について

日本では、主に以下のような蚊にさされることで犬フィラリア症に感染する恐れがあります。

  • コガタアカイエカ 水田、沼地など。吸血は夜間。
    アカイエカ 下水、人工容器、ゴミ捨て場の凹地などの汚水。吸血は夜間。
    チカイエカ ビルの地下水溜まり、浄化槽など。地下ではおそらくいつでも吸血。
    ヒトスジシマカ 人工容器、竹切り株、墓石花立、放置タイヤなど。吸血は昼間および薄暮期、灯火があれば夜間も吸血。
    トウゴウヤブカ 潮溜まり、人工容器など。基本的に昼間、灯火があれば夜間も吸血。
    キンイロヤブカ 水田、排水溝など。吸血は昼間および薄暮。
    シナハマダラカ 水田、沼地など。吸血は夜間。

    監修:長崎大学 熱帯医学研究所 病害動物学分野 川田 均

  • 【蚊の活動温度】
    蚊は気温が約15℃を超えると吸血活動を開始します。

きっちり防ぐために、飼い主様に守っていただきたいこと

  • 投与期間中、毎月1回必ずお薬を飲ませてあげましょう。

  • 毎年、お薬を始める時期には
    獣医師の診察を
    必ず受けましょう。

  • お薬を飲み始める時期と
    終わらせる時期を守りましょう。

「犬フィラリア症」予防のお薬は、獣医師さんの処方箋が必要です。
毎年、飲み始める時期に動物病院へ行って血液検査をしてもらい、お薬をもらいましょう。